IPH工法 Q&AQ1 IPH工法の「IPH」とは、どういう意味ですか?A1 Inside Pressure Hardeningの頭文字をとったもので、日本語では、内圧充填接合補強と言います。穿孔した箇所から樹脂を注入し、躯体内部(Inside)に樹脂が充填され、加圧状態(Pressure)で硬化(Hardening)させます。Q2 IPH工法とは、どのような工法ですか?A2 低圧樹脂注入工法に分類されますが、一般的な雨水浸入防止対策のための工法ではなく、構造体の内部まで樹脂を充填させ、構造体本体を健全化させる注入工法です。Q3 IPH工法は、どのようなところに活用できますか?A3 土木・建築のコンクリート構造物のひび割れや欠損部、タイルの浮き等において、補修・修復することが可能です。土木:トンネル・ダム・堤防・擁壁・橋桁・橋脚・床版等建築:建築基礎・外壁・構造部材(柱・梁・壁)・地下ピット・レンガ等その他、コンクリート構造物全般Q4 見積を依頼するには、どのようにしたらよいのですか?A4 当社 株式会社岡貞組、又は、IPH工法協会事務局まで、お問い合わせ下さい。Q5 注入箇所や注入回数は、どのように決定するのですか?A5 標準仕様として ・乾燥ひび割れ注入 :5ヶ所/m ・湿潤(漏水)ひび割れ:10ヶ所/m ・断面修復注入 :36ヶ所/㎡ ・浮き注入 :25ヶ所/㎡標準仕様は、注入箇所数の基本的な考え方としています。現場の状況によっては、注入箇所数を個別に検討します。注入回数は、劣化状況や損傷状態によって検討します。Q6 一般の低圧樹脂注入とどこが違うのですか?A6 一般の低圧樹脂注入は表面部分の処理であり、IPH工法は構造体内部を健全にするため、補修目的が全く異なります。IPH工法では、躯体の注入ポイントを穿孔する工程があります。台座に注入器(IPHカプセル)を取り付け、注入開始時に躯体内部に存在する空気を抜き取り、空気と樹脂を置換させます。また、低圧の加圧養生により、毛細管現象を発生させ、樹脂を連結した微細なひび割れにまで高密度に充填させることができる技術であるというところが大きな違いです。Q7 どのくらい微細なひび割れ幅に、注入できるのですか?A7 実際の現場でコア採取し、電子顕微鏡での計測により0.01~0.02mmのひび割れへの充填を確認しています。湿潤状態のひび割れでも充填接合が可能となったため、止水効果があります。Q8 なぜIPH工法では断面修復をした後に注入を行うのですか?A8 欠損部に成型された修復材と既存躯体と一体化させるため、注入を行います。穿孔した部分から、躯体と断面修復材の界面や躯体の脆弱部、連結したひび割れ部に樹脂が充填されます。また、穿孔部分が樹脂アンカーとなり、断面修復材を定着させることで剥落を防止します。安全性を向上させ、構造物としての長寿命化にもつながります。Q9 IPH工法は、だれでも施工できるのですか?A9 IPH工法の工事を行う施工会社は、当協会の正会員または準会員でないと施工できません。また工事に携わる作業員は、協会が実施する学科講習・技能技術講習を受け、専門知識を習得し、修了試験に合格した「IPH工法施工技能士」でなければ、施工はできません。Q10 IPH工法の効果についての論文は発表されているのですか?A10 日本建築学会、日本コンクリート工学会に補修効果や付着性能、耐震性能評価など、様々な実験を行い、論文を発表しております。IPH工法協会事務局までお問い合わせ下さい。Q11 IPH工法は、公的に評価されていますか?A11 国土交通省NETIS CG-070007-V土木学会 技術評価認定 第0020号工法特許 第5074118号/第5941585号東京都新技術情報提供登録広島県長寿命化活用制度 区分3(推奨技術)登録静岡県新技術・新工法 レベル3登録首都高速道路株式会社など、その他自治体、各機関にて評価は拡がっております。